この素晴らしき世界には、どんな進化の過程をたどったらこんな機能を備えられるんだ??
という昆虫が多く存在しています。
もしや昆虫は地球で進化したのではなく、完成形として地球に来た地球外生命体(エイリアン)なのでは?
・・・なんて昆虫エイリアン説があったりなかったり。
ミイデラゴミムシ、俗にいうヘッピリムシ(ヘコキムシ)という甲虫もその一つで、
漢字で書くと三井寺歩行虫。
その名の由来は、滋賀県の三井寺(のお隣にある圓満院)に保管されている「放屁合戦」という戯画だとする説が濃厚なようです。
そんな、ありがたいんだかありがたくないんだかよく分からない、立派な?名前を持つ虫。
刺激を受けると、体内に備蓄している2つの化学物質、
過酸化水素水とヒドロキノンを混ぜ合わせてできた高温のガスを、音とともに敵めがけて噴射するのです(なお方向は自由自在)。
まるで放屁のように。
・・・とんでもない武器をお持ちです。
もう少し化学っぽく書くと
過酸化水素水とヒドロキノンが酵素により急激な化学反応を起こすと、
熱と共にベンゾキノンと水が生成され、
爆発音とともに高温の水蒸気となって噴射される。
だそうで、
なんとそれは、液体燃料でロケットを飛ばす仕組みと全く同じだとか!
昆虫エイリアン説も、あながち馬鹿にできないかもしれません・・・
ということで、北海道から奄美大島まで、ほぼ日本中に生息しているミイデラゴミムシのお取り扱いには、くれぐれもご注意くださいませ。
知らないうちに、体乗っ取られるかもしれません。何しろエイリアンかもしれないので・・・(嘘)。
最後に余談ですが
ヒドロキノン(ハイドロキノン)は、色素沈着の改善が期待できるとして、お顔のシミ取り剤として使われており、
同じく漂白つながりで過酸化水素水(オキシドール)は、ピアノの象牙鍵盤の漂白に使われていたりしますよ。